【北浜】やさしいオーナーはペンギン好き？【どら焼きとコーヒー専門店 いちりん（ichirin）】

こんにちは。すてきな店内ですね。「いちりん」っていう名前もかわいらしい感じです。

ありがとうございます。「りん」というのは、わっかの「輪」なんですよ。輪を広げるっていうイメージです。「いち」っていうのは「この場所」というような意味合いをこめてます。

ロゴもお洒落ですし。お店のイメージに合ってていいですよね。コンセプトがしっかりしてるというか。

僕が広告代理店出身なんですよ。

あっ、そうなんですね！　納得です。なぜ転身を？

僕自身ずっといきつけの喫茶店があったんですけど、「将来カフェのオーナーなるから来てや～」とか「脱サラしたらカフェやるからみんなおいで」って昔から言い続けてて。それで実際会社を辞めて、沖縄でバリスタの免許を取って、そこで知り合った和菓子職人と一緒にはじめたのがこの店ですね。

すごい出会いだったんですね。

そうですね。僕はコーヒーがやりたくて、彼女は和菓子をやりたいと。でも、和菓子っていってもいろいろありますし、彼女自身もまだ修行を続けたい。私は広告畑なんでマーケティングとか商品開発もちゃんとやりたいし、という事で、まずはキッチンカーではじめたんです。

お～！　なるほど！

最初は大福とか、みたらしとか、いろんな和菓子とコーヒーとを試したんですけど、どら焼きとコーヒーがいちばん相性が良かったんです。それで、専門特化しようと。小さなお子さんからお年寄りまで食べれる大きさ。女性にとっては罪のない大きさになってます。

確かにコーヒーとどら焼きってちょうどいいです。苦味と甘みのバランスっていうんですかね？

あ、そうそう、コーヒーとどら焼きの相性って科学的に証明されてるんですよ。赤ワインと牛肉とかと一緒で。相性を数値化した研究がされてるんですよ。

食べ合わせとかってありますもんね！

やっぱり和菓子には「お茶」っていうイメージがあるんですけど、どら焼きはお茶よりも、コーヒーの方が合うんですね。もちろん材料にもこだわってますし、生地が「ふわ～」っとしてたと思います。

ああ、わかります！　パンケーキみたいでびっくりしました！

焼き方にちょと特徴があって。銅板で焼いてるんですよ。高温で一気に焼き上げる。そこに技術がいりまして。

一朝一夕じゃできるものではないと。

だからそんなに数は出来ないんですよ。

実はお惣菜をいれても美味しいんですよ。

惣菜！？

ハンバーガーとか、きんぴらごぼうも合いますね。うちもまだ、そこまでやってないですけど、しようと思ったら、お惣菜どら焼きみたいなのも出来るでしょうし。いろいろやりたいなと。

楽しみ！

新しい和菓子の提案ってことで、クリーム系のカワイイお菓子やパフェもやったり。ま～、いろんな事にチャレンジしながら、「ファーストペンギン」であることを心がけてるんです。

ファーストペンギン？　日本じゃなくて南極の話ですか？

（笑）。ペンギンって群れで生活しますよね。

はい。

ペンギンの獲物である魚は海の中にいる。一方でペンギンを食べようとしているシャチとかトドとか天敵もいっぱいいる。でも、群れの中には勇気を持って最初に海に飛び込むペンギンが必ずいる。この勇気あるペンギンを「ファーストペンギン」というんですね。色んな事にチャレンジする企業になろう！　っていうスローガンです。

へ～！　勉強になります！

あ、コーヒーの話もしないとですね。スペシャルティコーヒーってご存じですか？

すごいコーヒーってことですね？

コーヒーにもランクがあるんですよ。スーパーとかで売ってるのは一般的なグレードのコーヒーで、その上にあるのが、プレミアムコーヒー。最近はコンビニなんかでも飲めますね。で、そのさらに上にあるのがスペシャルティコーヒー。当店で使ってるのが、このスペシャリティーコーヒー。流通しているコーヒーの５％しかないみたいですね。

知らなかった。

海外ではある程度当たり前なんですけど、日本人で知ってる人って意外と少ないんです。コーヒーに関しては実は後進国だなと。

今後の展開みたいなものはありますか？

今、力を入れたいと思っているのがECですね。

ほう。

鮮度が命なんで、どうしても日持ちがしないんですよ。なので、これまで通販は二の足を踏んでたんです。それでも、食べたいって言ってくれる人がいるのでね。送ってその日に食べていただく当日どら焼きみたいなことを考えたりしてます。

あ、あれですね！　ファーストペンギン！

そうそう（笑）。ご期待ください。