本日はよろしくお願いします。
お願いします。
「創業40年以上!」ということで、お店の歴史を教えてください!
それこそ40年以上前やからね~、子供やったんで僕もあんまり覚えてないんですけど……。以前は堺のほうで、マンションの一階のちっちゃいテナントでやってたと思います。
こっちに移ってきたときに白雲台って屋号にしたんちゃうかな~。場所も今の店とは違う所で、もっと市場の近くでした。
なるほど。呉さんはいつ頃からお店に入られてたんですか?
いや~、小学生の頃からですね。
え?
時代ですよね(笑)
本当に厳しい父で。ちょっと悪さしたら「お前、学校休め」言われて。肉を焼く鉄板あるじゃないですか、食べ終わった後に水につけとっただけのやつがね、何十枚もあるんですよ。それをタワシとヘラで、掃除させられるんですよ。
うわーー、聞いただけで筋肉痛なりそう。
せやから、ほんまね、学校大好きでした(笑)
今でこそ業務用の食洗機がありますけど、ちょうどこないだ壊れたときがあって、修理も待ってられへんし、手で洗わなしゃーないから久々にやったんですよ。
いやー、シンプルにしんどかった。
洗いながら当時のことを思い出しそうなエピソードですね……。
毎朝、学校行く前に仕込みして、スープ炊いてたんでね。それを高校までずっと弟と交代で。
(※弟さんはグランフロント店のオーナーをされてます)
僕はよくサボってたのを思い出しました。弟が真面目でよかったです(笑)。
時代ということにしておきましょう!
お店の特徴やこだわりはありますか?
基本的にすべて自家製ってとこですね。
キムチとかも全部僕が漬けてるんで。昔からずっと。2~3日に一回は漬けてますからね。暑くなってきたら1~2日とかで。
すごい!
保存料とか入れてないんで、こまめにやらんとしょうがないんですよ。
あとは、チヂミとかかな。うちは米粉じゃなくて、豆でやってるんですよ。豆から挽いてるんで大変ですけど、いわゆる本場の味ってやつですね。石焼ビビンバにしても、白飯にコチュジャン混ぜてってのじゃなくて、最初から味付けして、タレも作って、っていう感じですね。
ちなみに……、これ、証拠はないんですけど、石焼ビビンバって、たぶん日本でうちが初めてやったんちゃうかなと思うんですよ。
え! そうなんですね! 石焼ビビンバ発祥の地!
いや、ちょっと細かいこと言われるとアレなんですけど……。そもそも石焼の鍋が日本にない時代に韓国まで買いに行かされたんですよね。弟と僕が労働力として親父に連れて行かれて。
300個とか仕入れるんですけど。もうね、石ですから。あたりまえに重い。
過酷や……、それ空港でなんか言われません?
いや、さすがにそんだけ持ってると止められるんですよ。税関かなんかで。
そしたら親父が「ほんだらどないせいゆうねん!」みたいなことをぶわーって言いだして。ほとんど逆ギレですよ。でもなんやかんやで「もういいですわ」みたいな感じで通してくれたんですよ。
今はもうそんなの通用しないですけど、やっぱりハングリーさが違うなって思います。自分が歳行けば行くほどそう思います。親父めちゃめちゃやったけど、なんかすごいなって。
そんなお父様から続いてきたお店なわけですけど、今後の展望はありますか?
自家製にこだわりたいっていうのが一番。
で、これは店舗の運営的には本当はよくないかもですけど……。できれば僕はずっと調理やってたいんですよ。ただまあ、だいぶ歳になってきてるんで……。これが一番の課題です。そもそもレシピなしで感覚で覚えてる部分があるんで。
どう後継していくかってとこですね。
それもこの数年で、コロナがあって変わってきましたね。飲食店離れってのが、働き手の方にもあるんちゃうかなあ。少なくともうちはクビ切るようなことはしてないですけど、これ、将来的に飲食店で働く人おらんようなるんちゃうかなって。
せやから、もうちょっと今の状況が落ち着いてからですね。後継者問題は。
コロナでつらい状況が続いてますが、そんな中だからこそ、このお仕事のやりがいっていうのをぜひ。
僕はほぼ厨房にいるんですけど、「兄ちゃん美味しかったわー」って言ってくれるんですよ。
もちろん旨いもん出そうと思ってやってるんですけど、実際、ああやって言われたらやっぱり嬉しいですね。
あとは仕事終わったあとの疲労感ですよね。仕事終わって体ダルなかったら「なんかちゃうな~」って気になるやん?
父親譲りのハングリー精神出てますよ(笑)
店舗名 | 白雲台 鶴橋駅前店 |
住所 | 大阪府大阪市天王寺区下味原町5-26 |
営業時間 | 月・水~土 11:30~15:00(L.O14:30) 17:00~22:00(L.O21:00) 日・祝 11:30〜15:00(L.O14:30) 17:00〜22:00(L.O21:00) |
定休日 | 毎週火曜(月によって変動いたします)・1月1日 |
URL | http://www.hakuundai.com/ |